オランダは自転車天国です。自転車専用ロードがありますので、自転車があればどこにでも行けます。日本の感覚では自転車は使い捨てのイメージですが、オランダでは自転車は定期的にメンテナンスすることで、長く乗り続けるのが普通で、使い捨てではありません。
オランダの自転車はとりあえず高い
自転車好きでもない日本人にとってはオランダの自転車はとても高価です。安くても5万円、ちょっといいやつだと10万円ぐらいします。例によって安物が売っていないので、自転車屋に行ってかなり思い切った予算を提示しても予算オーバーで買えないという。
お店の中古も結構高い、安くて€200ぐらいからです。しかし、€200だと錆びてます。買う気がしないので、Facebookなどの売ります買いますで状態の良い自転車を探すのが一番安く買う方法のような気がします。
オランダ人は自転車を買い替えない
結局、買い替え需要がないので、自転車屋がどうやって凌いでるかというと、自転車のメンテナンスで儲けています。オランダ人は買値よりも高い修理費用が掛かってもなぜか修理を選びますから不思議な国民性です。おそらく住居が何百年も前から建っているものをそのまま使っていますから、基本的に買い替えるイメージではなく、交換して維持するという国民性なのかもしれません。
自動車も新車はめったな事では売れません。自動車も細く長く乗り続けます。
オランダ人は常に全速で自転車をこぐ
オランダは自転車天国ですが、のんびりサイクリングするイメージではなく、常に全速で走らないといけない暗黙のルールがあります。みんなギアがついた自転車を乗っているのでギアなしの自転車でその速度に合わせて走るのは結構つらいはずですが、オランダでは誰もが同じ速度で走っています。自転車専用レーンが狭い場合ゆっくり走っていると後ろが渋滞しますので注意しましょう。心理的なプレッシャーがすごいです。
ホームセンターに売ってる自転車は粗悪品なので注意
自転車屋に置いてある自転車は高級車ばかりなのですが、ホームセンターとかにも謎のブランドの自転車が売っています。感覚がマヒしてきてるので300~400ユーロぐらいでも結構安く感じます。ただし、安かろう悪かろうの典型で、塗装はすぐに禿げるし、すぐに錆びてしまう、耐久性が無いとかまさに日本の自転車そのものですから、中途半端な自転車を買わない方が良いです。デザインはそんなに違いが無いのが曲者。
オランダ人は高くてもMade in Netherlandsのものを選びます。この辺は日本人でも同じだと思いますので理解できます。
オランダの自転車メーカー
オランダでどのような自転車メーカーがあるのか知らなかったので、一通り調べました。
日本の自転車は全く売っていませんがSHIMANOのロゴはオランダの自転車でもよく見かけます。
Gazelle
ロイヤル・オランダ・ガゼルは、オランダ最大の最も有名な自転車メーカーです。ガゼルは、オランダのDieren工場で550人の労働者を雇用しており、年間30万台の自転車を生産しています。総生産は1300万回を超えています。
日本ではすでに取扱い中止とのこと。
Gazelleは120年以上の歴史を持つオランダの自転車メーカー。オランダでは古いのから新しいのまでよく見かけます。まぁ、この自転車とてつもなく古いやつがいまだに現役で走っています。古い自転車ってクラシックカー扱いなんですよね。
石を投げるとGazelleかBatavusの自転車にぶつかるぐらいのシェアです。
Batavus
Batavusも100年以上の歴史を持つ由緒正しい会社です。こちらもよく見かけます。GazelleよりもBatavusの方がよく見かけます。
Cortina
Cortinaはよく見かけるダッチバイク。若い人に人気があるイメージ。
この自転車を見るたびにWindows10の『コルティナと申します』が頭によぎります。
BSP
BSPもよく見かけますね。Cortinaと似ていますがこちらの方が少し高級な感じです。
Sparta
ママチャリで売り出しているのはだいたいSpartaの自転車です。乗る時に足を上げないでも乗れるように地面に近い位置までフレームが湾曲しているのが特徴です。強度的に大丈夫なのかと心配になりますが、頑丈に作られているので大丈夫なんだと思います。
KOGA MIYATA
日本人からするとおっ!と思う名前のKOGA MIYATAです。こちらは日本からの輸入ではなくオランダで起業した日本人の由緒正しい自転車メーカーです。どこのお店でも取り扱いがあるブランドではないですが、高級バイクとして好んで買うオランダ人は結構います。
Puch
Sensa
こちらはレーシング専門みたいです。
Rivel
オランダ以外の自転車メーカー
Giant
ジャイアント・マニュファクチャリング(巨大機械工業股份有限公司、英語名:Giant Manufacturing)は、1972年に台湾で設立された自転車製造メーカーである。中国語表記での捷安特は1981年から同社製品に採用されている自社ブランド名
日本では結構Giant見かけるのですが、日本のようなマウンテンバイクはオランダでは全く人気が無いので。Giantはオランダを意識した自転車も数多く出しています。
オランダでもそれなりに見かけますが、オランダ人はオランダの自転車会社が大好きなので、台湾の会社のGiantはあまり人気がありません。
ちなみにGiantは中古では結構見かけて、状態が良いものが多いです。
子供向け オランダの自転車メーカー
Volare
子供用のバイク専門のようです。
Alpina
子供向け専門のようです。
Loekie
子供向け専門のようです。
オランダの自転車の中古が高い理由
中古自転車は中古屋がメンテナンスしてから売りに出します。メンテナンスと言ってもブレーキやチェーンなど諸々交換できる部分は交換するので、新品の部品代が結構上乗せされます。そのせいで、ある程度以上の価格から下がらないのだと思います。結局いつ払うかという話で、買う時に払うか、買ってから払うかという違いだけなのかもしれません。
ぼろい自転車はメンテナンス費用が掛かって仕方がないようですから、よほど愛着があって珍しい自転車でもない限り、古い自転車を買わない方が良いです。これは自動車と同じです。
オランダ人は自転車に関しては錆びてぼろぼろになっていない限り、Perfect conditionと言い張りますので、日本人の感覚とはかなり違います。古いものをよしとする文化なのでしょう。
オランダで買ってはいけない自転車メーカー
オランダ人が避ける自転車メーカーがあります。それはAltecとB-twinです。どちらも安さを売りにしています。この2つのメーカーは安かろう悪かろうのメーカーですので、買わない方が良いです。
オランダ人は歴史の浅いブランドの自転車を好まず、粗悪ブランドの新品よりも、歴史の長いブランドの中古を選びます。
Altec
Altecはオランダ ロッテルダムの自転車メーカーです。よく見るカタチの自転車を安く売っています。オランダの他の高級ブランドと同じ見た目で値段が安いので飛びついてしまいそうですが、長く乗るのには向いていないようで、結局は錆びてしまいます。
格安新興自転車メーカーは、中国、台湾の部品を組み合わせてMade in Hollandよりも安く、信頼性が高いと言い張りますが、現実は違います。
Altecはこだわりのない移民の人達が乗っているイメージで、オランダ人が乗っているのをあまり見かけません。
新品同様のAltecが中古で売られているのをよく見かけますが、やはり乗り心地が全然違うので買い替えるのだと思います。状態が良くて€50ぐらいで売られていますが、長く乗れないのを皆知っているので買わないのです。
B-twin
B-twinはフランスのスポーツ用品店Decathlon(デカトロン)で売られているバイクです。スポーツ向けなので取り扱いの自転車ほとんどがMTBタイプです。
B-twinはピンキリなのでオランダメーカーよりも高い超高級車もあれば、日本で売られてるフレームが華奢なタイプの自転車も取り扱いもあります。フレームが華奢な自転車はオランダのメーカーの自転車よりも安く、日本人からみれば買いたくなるバイクですが、このフレームの細さは街中で見ると明らかに頼りない感じがします。
また、体が大きいオランダ人から見ると、さらに頼りない感じがするのではないでしょうか?
B-twinは移民が主に乗っているイメージで、オランダ人が選ぶ理由はないと思います。中古で状態が良くて強気の値段設定をしている人を見かけますが、値下げしないと全く売れません。
オランダの月額レンタルバイク
あえてバイクを買わないという選択もあります。月額固定レンタルバイクはSwapfietsとVanMoof+が有名です。SwapfietsとVanMoof+については以下の記事にまとめてあります。
Swapfiets
VanMoof+
まとめ
オランダで自転車を安く買うなら、ネットで安い所を見つけるか、Facebookでbuy/sellのコミュニティで状態が良い商品が売りに出てくるのを待つのが良さそうです。
自転車をネットで購入すると、ほとんどの場合、段ボールに入れられて倉庫に置いてある商品が未開封の状態のまま送られてきますから、ペダルとか付いていないので自分で組み立てる必要があります。広い場所といろんな工具が無いとたぶん無理です。組みあがってから送ってくれるショップもあるようですのでその辺りはよく確認した方が良いです。