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オランダで歯医者に行く

生活

先日、歯間ブラシをしていたら銀歯がポロリと取れました。

その歯はすでに神経の無い歯だったので痛みはありませんが、歯に穴が開いているのは色々と問題がありますから、なるべく早くオランダで歯医者にいかなければと思っていました。

今回のように銀歯の詰め物が取れた場合、日本だと虫歯の治療をした後、もう一回型を取り直して再度銀歯を作ってかぶせるという治療になると思いますが、オランダではどのような治療になり、料金がいくらかかるのか?とても不安でした。

この記事では、自分がオランダの歯医者に予約を取って治療をしてきた結果をご報告いたします。

オランダの歯医者に行った

近所の歯医者に予約を入れて、緊急ということで無理やり早めの予約にしてもらいました。というのも、年末も日本に帰るのであまり時間が無いからです。

まずは受付へ

歯科の受付で、アポイント取った何某だけど、と伝えます。しかし、ほとんどの場合、日本人の名前を相手は聞き取れないので、IDを提示した方が早いでしょう。

問診票の記入

日本の歯医者と同じように問診票を記入します。親切に英語の用紙をくれましたが、わからないテクニカルタームはGoogle翻訳に頼りながら記入しました。日本の問診票と同じで、持病や今の病気の状況を聞いてるだけなので、基本的には全てNoでした。

問診票では、BSN番号と健康保険証の番号を記入する欄があり、BSN番号は携行していなかったので少し焦りましたが、スマホ経由で調べてどうにか記入しました。

オランダ人歯医者と初対面

とりあえず、治療椅子に座って、ここの銀歯が取れたと言って見てもらいました。レントゲンを撮ると言われて、€15かかると言われました。レントゲンを撮らないと始まらないのでとりあえずOKして、『問題の歯はすでに神経が無いみたいだから、麻酔をせずに削るよ』と言われて、ガーガー削られた後に詰め物をして、かみ合わせを確認して治療は終わりです。

銀歯ではありませんでした。

すべて保険でカバーできるから無料のはずだと言われて一安心。

レントゲンで分かったのですが、今回治療した歯の横に虫歯がありました。『これは後々問題になるから早めに治療した方が良い』というアドバイスをもらいました。

オランダと日本の歯科治療の違い

歯科治療は基本一回で済みます

オランダの歯医者は、日本のように無駄に何度も治療に通わせたりしません。基本的に治療は一回で終わります。薄々感じていたことですが、日本は保険点数を稼ぐための治療しかしていないのだとよくわかります。

オランダの医療は、日本の保険のシステムのようにある比率で費用負担するというシステムではなく、歯科保健のバジェットが決まっているので、患者は治療内容と費用を提示してもらって、なるべくバジェット内に収まるように患者が治療方法を選択します。

歯医者は患者の意思とは関係ない無駄な治療はできません。

治療の途中でうがいをしません

久しぶりの歯医者だったので、治療する椅子に座った後にあーしまった、ハンカチ忘れたと思ったのですが、今回は必要ありませんでした。

というのも、オランダの歯医者は、歯を削ったりしても全然うがいをしません。自分の場合は、治療が終わって最後に『うがいする?』と聞かれて、やっとうがいすることができました。そもそも、『うがいする?』という問い掛けに答えようとすると口の中の唾液を飲み込まなければ答えられないので、うがいしてもあまり意味はなかったです。

レントゲンはその場で撮ります

初診の場合は患部のレントゲン写真をとるのはオランダも日本も同じです。日本の場合はレントゲン写真を撮る部屋があります。しかし、オランダの歯科にはそのような部屋はありません。治療する椅子に座ったまま、その状態でその場所でレントゲン写真を撮ります。

レントゲン撮影をする瞬間に自分以外の全員が部屋から退出していきました。自分ひとり取り残されたので、やはり無駄に放射線を浴びないように逃げるようです。しかし、そもそも遮蔽されていないような部屋の外に出てどれだけ意味があるのか謎ですし、電子機器などがある部屋でレントゲン写真を撮るのも電子機器が壊れる可能性があるので常識的に考えればよくないと思います。

オランダの保険システム

オランダでは健康保険への加入は必須です。

日本の健康保険のイメージが強いと、オランダの保険システムを理解するのに時間がかかります。

オランダでは基本的には治療費は全額患者負担だと考えた方がわかりやすいです。

月額の保険費が安いほど医療費の年間支払限度額は高額になり、保険費が高くなると年間支払限度額は抑えられます。

年間負担額には上限がある

治療費は全額患者負担ですが、年間支払限度額が決まっていますので、青天井に医療費の請求が来ることはありません。

オランダでは、医療費の年間負担額の上限は標準で€385と設定されています。ただし、医療費の年間負担額の上限は最大€885まで€100刻みで選択することができます。

病院にほとんど行かない人

年間負担額を上げることで保険料の支払いは安く抑えられます。年間負担額€385と比べると€885の場合は保険料が毎月€20程度安くなるメリットがあり、病院に殆ど行かない場合は月額の保険費用を抑えられる限度額€885にした方が保険費用は最大€250安く済みます。

病院によく行く人

病院にほぼ行く可能性はないという人じゃなければ€885にするのはハイリスクです。オランダの健康保険のシステムは、全額患者負担ですから病院に通い始めれば直ぐに上限(€885)に達してしまうのは理解できると思います。日本で3割負担でも結構な額請求されるわけですから、10割負担だったら空恐ろしい額になるわけです。

治療費が€885を超える場合に、自己負担限度額を最低の€385にしておくと€885の場合と比べて保険料と治療費の総支払額は€500近く節約できます。事前に予想できない、結果論なのでどうしようもありませんが、この差は大きいです。

ただし、歯科の保険はオプション

オランダでは、歯科の保険はオプションです。オランダで歯医者に行く場合は、健康保険に歯科のオプションを追加した方が良いと言われます。保険に入らないと高額な治療費を請求されるといわれています。

オランダの保険は、保険費を支払ってバジェットの割り当てを受けるわけです。バジェットは支払っている保険費で変動します。保険費用が高ければバジェット多くなりますし、保険費用を抑えればバジェットは少なくなります。

支払った保険費用に対して割り当てられたバジェットの比率が日本でいう保険会社の負担比率というイメージに近いです。例えば、保険料1に対してバジェットが1.5割り当てられるとすれば、保険に加入することで0.5分余計に治療できる、割安に見えるという仕組みです。

オランダでは治療費は全額負担で、バジェットがあればその中から割り当てて支払われます。バジェットがあるうちは保険が効いているという感じがありますが、バジェットがなくなれば、保険からの充当はないので全額支払いになります。

歯科の保険オプションでは、治療費の75%を保険で充当し、その総額は€250まで、というのが基本です。毎回の治療費の75%しか保険から充当されないので、必ず支払いが発生します。また、€250全額使いきるには、250/0.75=333.33ですので、€333以上の治療費になったときに保険を使いきることになります。

子供の健康保険は?

オランダでは子供の健康保険は無料です。

適用される健康保険は親と同じ保険に加入になります。ですので、海外旅行オプションだったり、歯科オプションだったり、歯科矯正だったりというのも、もし大人が必要なくても子供が必要であれば大人の保険をアップグレードしておく必要があります。

オランダの保険料金はどこが安いか

2019年の健康保険料金の安い会社が以下の記事で比較されています。

オランダの保険料金は18~29歳と30歳以上で値段が違うので他の人の保険料金より自分が高かったり安かったりした場合は、年齢の違いを疑ってみてください。

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個人事業主(ZZP)向けの健康保険割引

個人事業主(ZZP: Zelfstandige zonder personeel)向けに健康保険料を8%程度割引してくれる会社があります。確かに割引されれば、されないよりも安くなりますがかといって他の会社よりも安くなるとは限りません。

いくつかの保険会社で個人事業主向けの割引きがあったので試算してみましたが、それを使って他と同じぐらいの値段だったので、無理に使う必要もないのかなという感じでした。

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オランダの歯医者は結構入れ替わりが激しい

日本でも歯医者の供給過多は問題になっています。日本だと供給過剰だと言っても歯医者がつぶれることはあまり見たことないのですが、オランダでは歯医者が潰れているのをよく見かけます。

新しい歯医者さんが開業したと思っても、すぐにつぶれてしまうことが多いです。先生が多くいる大きい歯科医院が良いと思います。

まとめ

オランダの歯医者に行った感想はと聞かれたら、『正直言って怖かった』です。オランダ語でムニムニ話しているのも理解できませんし、治療の手順や道具もちがうので、何をされるのかよくわからなかったからです。今回はまだ、歯だったからよかったですが、これが大きな病気だったりしたら『日本以外で病気の治療しようと思えるか?』少し考えてしまいました。

この記事を書いた人
ブーン

はるばる日本よりオランダ王国へやってまいりました。
自分の経験が少しでも参考になれば嬉しいです。
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