最近、Gmailを独自ドメイン運用している人で、送信エラーが出るという人が多発しています。
メールの配信エラー
[名前] の機能を使用して、別のアドレスまたは別のエイリアスからこのメールを送信しようとしています。[名前] のアカウントの設定に誤りがあるか、設定が最新の状態ではありません。設定を確認して、もう一度送信してみてください。
企業などではそれでは困るということで、G suitに移ろうという動きもあります。
さて、このエラーですが、特定の誰かが悪いというわけではなく、全世界的に起きている現象のようで、Google側のセキュリティ強化が原因のようです。
一番簡単な解決方法
送信ポートを25に変更することで、簡単に問題が解決します。
ただし、『保護されていない接続にチェック』という点が要注意。
■ポートを25に変更する方法
1)gmailの設定>アカウントとインポート
2)対象のメールアドレスの情報を編集を押す
3)次のステップ
4)ポート:25に変更
5)保護されていない接続にチェック
6)変更を保存
原因:GmailのSMTPサーバーのドメインと証明書のドメイン名が異なる
Gmailの外部SMTP経由の送信で設定するSMTPサーバーのドメイン名と、TSL証明書のドメイン名が異なっていると、その違いをエラーとして検出するようです。
対策:GmailのSMTPサーバーで入力するドメインを証明書のドメイン名 に変更する
少なくともエラーが出ている場合は、SMTPサーバーのドメイン名と、TSL証明書のドメイン名が異なっている可能性があります。
まずは、TSL証明書のドメイン名を調べる必要があります。
調べ方は2つあります。最終的に解決可能な状況にあるのであれば、どちらの方法で行っても正しい結果が得られます。
- TSL証明書のドメイン名を調べる
- メールサーバーのホスト名を調べる
TSL証明書のドメイン名 の調べ方
以下のコマンドで調べられるそうですが、Linux系のOS以外の人(Windowsの人)は難しいと思います。
openssl s_client -connect SMTPサーバーのドメイン名:587 -starttls smtp
以下の簡易ツールで調べることができるようです。
最終的にダメな場合もあるようですが、TSL証明書のドメイン名にSMTPサーバーの名前を置き換えることで問題は解消します。
メールサーバーの実際のドメインを調べる
送受信のメールサーバーが、独自ドメインの場合は今回の問題が起きやすいです。
実際には、独自ドメインではなく、サーバー名というのが別にあってそちらを指定しても送受信は可能です。
TSLの証明書云々というのは、結局、独自ドメインをやめてサーバー会社のホスト名に変更すれば解決します。
メールサーバーのIPアドレスを調べる
ping mail.domain.com
IPアドレスを教えてくれます
IPアドレスからホスト名を調べる
nslookup IPアドレス
ホスト名を教えてくれます
Gmailの送信サーバーを変更する
判明したホスト名をGmailの設定で使用します。
まとめ
Gmailを独自ドメインで使うというのは、pop受信が遅い問題があるのですが、それが解決してしまうと、便利さしかないわけです。
そのため、今回のように送信側で問題が起きるケースは想定外でした。
Gmailを独自ドメインメールで使用されてもGoogle側にはあまりメリットが無いのか、Googleサイドは使いにくくしていく一方です。利用者はgoogleの顔色を窺って使っていかなければならず、ビジネス用途で使用するには一定のリスクがあるなと思いました。
では、G suiteを使えばいいやんということになりますが、月額の使用料金以外にネームサーバーへのDNSレコード設定がマストなので導入のハードルもそこそこありますので、このような鼬ごっこが続くのではないかと思います。