お問い合わせはコチラから

日EU経済連携協定(EPA)が2月1日に発効【EUの日本食普及に期待】

ニュース

日EU経済連携協定(EPA)が2月1日に発効されました。

EPA発効に先立って年初に安倍首相がオランダへ訪問したのは記憶に新しいところです。

安倍総理が約4年10か月ぶりにオランダ訪問 EUとのEPA発効前にルッテ首相と会談(19/01/10) 
年明け早々、安倍首相はイギリスとオランダに外遊にいらしたようです。日蘭首脳会談1月9日,午後5時30分から(日本時間10日午前1時30分)から約1時間30分,オランダを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,マルク・ルッテ・オランダ王国首相(H.E...

欧州委は今回のEPAの合意事項について、次の点をEU側の成果として紹介しています。

  • 日本側のチェダー、ゴーダなどの「チーズ」(これまでの関税率:29.8%)や「ワイン」(これまでの平均関税率:15.0%)の関税撤廃
  • 200を超える高品質のEU農産品に関わる地理的表示(GI)保護について日本での保護が保証されたこと
  • (サービス市場では)日本の54中核都市における政府調達案件にEU企業の参入を促進し、鉄道分野でも参入障壁を撤廃したこと
  • (逆に)EU側にとってセンシティブな自動車分野などでの関税撤廃については、7年という相対的に長期の移行期間を設定したこと
日EU経済連携協定(EPA)が2月1日に発効(日本、EU) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

EPAの効果としてチーズやワインが日本では今までよりも安く手に入ることがニュースで取り上げられています。

EUと日本の間で輸出入のビジネスをしている人にとってはチーズやワインの値下がりは大きなニュースかもしれませんが、EU圏内に住んでいる我々日本人の生活にとっては日本食材の関税が下がる方が生活への影響は大きく、興味があります。

日 EU・EPAと日本の通商戦略

EPAの合意事項 輸出(日本→EU)

EU圏内に住んでいると日本食品は日本と比べると高いのですが、EPAによって日本食材が値下がるのかどうか注目しています。

引用元日 EU・EPAと日本の通商戦略

工業品現状合意内容
乗用車10%8年目に撤廃
乗用車用タイヤ4.50%即時撤廃
エンジン部品2.70%即時撤廃
カラーテレビ14%6年目に撤廃
生鮮食品現状合意内容
牛肉12.8%に100kgあたり最大約300ユーロ加算即時撤廃
ブリ(冷凍フィレ)15%即時撤廃
ミョウガや大葉12.80%即時撤廃
ホタテ貝(冷凍)8%8年目に撤廃
酒類現状合意内容
日本酒7.7ユーロ/100L即時撤廃
ボトルワイン15.4ユーロ/100L即時撤廃
調味料現状合意内容
トマトケチャップ10.2%即時撤廃
味噌7.70%即時撤廃
醤油7.70%即時撤廃
粉スープ11.50%即時撤廃
飲料現状合意内容
清涼飲料水(牛乳含まないもの)9.60%即時撤廃
緑茶3.20%即時撤廃
加工食品現状合意内容
ちくわなど水産練り製品20%即時撤廃
梅干し最大20.8%即時撤廃
米菓9%以上即時撤廃
その他現状合意内容
生花切り花8.50%即時撤廃
盆栽,鉢物6.50%即時撤廃
植木8.30%即時撤廃
製材最大2.5%即時撤廃
こけしや窓枠など木製品最大4%即時撤廃

EPAの合意事項 輸入(EU→日本)

EU製品を日本に輸入するときにかかる関税ですが、即時撤廃という項目が少ないように感じます。

現行関税合意内容
チーズ29.80%輸入枠(初年度 2万トン,16年目 3.1万トン)に限定し,関税を段階的に削減,16年目に撤廃(チェダー,ゴーダチーズなどは輸入枠設けず,16年目に撤廃)
生鮮食品現行関税合意内容
豚肉低価格帯で最大 482円/kg10年目に 50円/kg
牛肉38.50%16年目に 9%に
鶏肉最大 11.9% 6年目か 11年目に撤廃
アジ10%16年目に撤廃
サバ10%16年目に撤廃
カタクチイワシ10%16年目に撤廃
大西洋クロマグロ3.50%6年目に撤廃
太平洋クロマグロ3.50%11年目に撤廃
メバチマグロ3.50%11年目に撤廃
ギンザケ3.50%11年目に撤廃
加工食品現行関税合意内容
マカロニ,スパゲティ30円/kg11年目に撤廃
チョコレート10%11年目に撤廃
0.5円/kg11年目に撤廃
トマトケチャップソースやトマトソースなど最大 29.8%6年目か 11年目に撤廃
その他食品現行関税合意内容
天然はちみつ25.50%8年目に撤廃
オレンジ(生果)16%(6~11月)
32%(12月~5月)
6年目か 8年目に撤廃
リンゴ(生果)17%11年目に撤廃
ブドウ17%(3月~10月)
7.8%(11月~2月)
即時撤廃
ワイン15%または 125円/L即時撤廃
17%6年目に撤廃
その他現行関税合意内容
葉巻たばこ16%11年目に撤廃
競走馬1頭 340万円16年目に撤廃
住宅資材(SPF製材)4.80%8年目に撤廃
衣類最大 13.4%即時撤廃
革靴,革バッグ最大 30%11年目か 16年目に撤廃

まとめ

EPAによって日本⇒EUへの関税が下がることで日本食材の値下げが期待できます。

しかし、EUが日本食品に掛けている関税は10%程度しかなく、こちらで感じる日本との値段の差は10%どころではありません。関税が0になったところで輸送費などのコストの方が支配的ということなのかもしれません。

この記事を書いた人
ブーン

はるばる日本よりオランダ王国へやってまいりました。
自分の経験が少しでも参考になれば嬉しいです。
お問い合わせは、『こちら』からお願い致します。

\ブーンをフォロー/
スポンサーリンク
ニュース
\シェアお願いします!/
\ブーンをフォロー/
こんな記事も読まれています
タイトルとURLをコピーしました