WordPress5.0からブロックエディターが導入されました。従来のエディタに慣れていた人には使いにくいということで大騒ぎになったことがありました。
如何にブロックエディタを無効化するかというのも一時期話題になったほどです。
WordPressに慣れている人ほどブロックエディタ アレルギーは強く、私もその一人でした。
ブロックエディタリリース直後は、ブロックエディタへの対応は順次行うというのが有料テーマのスタンスでした。最近では様々なテーマがブロックエディタに対応し始めてきています。
無料テーマのCocoonやLuxeritusもブロックエディタへ積極的に対応しています。
この記事では、GutenburgのブロックエディタがWordpress界隈のゲームチェンジャーになるよ、と言うお話が書かれています。ブロックエディタにアレルギーがある人は、ここいらで重い腰を上げなさいという記事でもあります。
テーマのブロックエディタへの対応とはどういう意味
ところで、テーマのブロックエディタへの対応とはどういう意味でしょうか?
基本的にはブロックエディタの機能はWordpressの機能ですからすべてのテーマが対応しているはずですよね?
ブロックエディタに対応しているかどうかというのは、有料テーマが独自に追加している装飾関係のショートコードやスタイルなどをブロックエディタから呼び出せるかどうか?ということです。つまり、従来、クラシックエディタの画面で呼び出せていたテーマの機能をブロックエディタで呼び出せるのか?ということです。
これは従来AddQuickTagやClassic Editorのスタイルなどから呼び出して使用していたものです。
しかし、それだけでは、ブロックエディタを使うメリットは少ないと感じる人も多く、なかなかブロックエディタに乗り換えようという人も増えなかったと思います。
有料ビジュアルエディタはブロックエディタに置き換わっていく
ブロックエディタが登場する以前から、Wordpressではビジュアルエディタが一定数の支持を得てきました。有料のビジュアルエディタとして有名なのは、ElementorやBeaver builder、WP Bakery Pagebuilderなどです。これらのビジュアルエディタをバンドルしている有料テーマも多数あります。ビジュアルエディタは無料版があるので実際に使ったことがある人も多いと思います。また、AvadaやEnfoldなどの有料テーマでは独自のビジュアルエディタを搭載して差別化してきました。


ブロックエディタが本気出してきた
最近ではブロックエディタのブロックとして従来テーマで提供してきた単純な装飾系の機能だけではなく、海外テーマのビジュアルエディタにあるような複雑なショートコード機能やレイアウトや、スライダーなどを実装しているブロックエディタのブロックが出てきました。
そうなると話が変わってきます。
例えば、SNOW MONKEYはとても高機能なブロックが使えます。

Snow Monkey Blocks
こちらは有料テーマとの組み合わせの時にしか使えない機能がある無料プラグインです。Snow Monkeyテーマを買った人はすべての機能が使えますが、その他のテーマの人は機能限定版として使えます。
機能限定版でも十分、多機能なのがポイントです。
Snow Monkey BlocksGutenberg blocks collection made by MonkeyWrench.
説明
Snow Monkey Blocks は Gutenberg のコンテンツブロック集です。このプラグインを使用すれば、ランディングページや高度にデザインされたページをすばやく簡単に作成、公開できます。もちろんコードを書く必要は一切ありません。Snow Monkey Blocks を使うと、特徴、チェックリスト、FAQ、ステップ、お客さまの声、CTA などのブロックを Gutenberg に追加し、プログラミング知識なしで素早く簡単にレスポンシブなランディングページを立ち上げることができます。
Snow Monkey Blocks は Snow Monkey テーマに最適化されていますが、他のテーマでも使用できます。このプラグインと Snow Monkey テーマを一緒に使用すると、デザイン通りにきれいに表示され、編集画面と同じ見た目になります。
モジュールブロック
- アラート
- 吹き出し
- ボックス
- ボタン
- ボタンボックス(マイクロコピーつきボタン)
- FAQ
- アイコンリスト
- 価格表
- レーティングボックス
- ステップ
- お客様の声
- 項目
- Slider
- Panels
- Media text
- Thumbnail gallery
- Recent posts (Can be used only with Snow Monkey)
- Taxonomy posts (Can be used only with Snow Monkey)
- Pickup slider (Can be used only with Snow Monkey)
- Categories list
- Contents outline (Can be used only with Snow Monkey)
- Evaluation star
- Child pages (Can be used only with Snow Monkey)
- Accordion
- Limited datetime
- Countdown timer
- Directory structure
- Container (Can be used only with Snow Monkey)
- Price menu
セクションブロック
デフォルトでは、これらのブロックは制限されています。 1カラムテンプレートを持つテーマを使用している場合、フィルターフックを使用してこれらのブロックを有効化することができます。
- セクション
- セクション(背景画像あり)
- Section with background video
- Section (Break the grid)
- Section (Side heading)
- FORMATTER
- Text highlighter
- Text badge
- Format clear button
Stackable Ultimate gutenberg blocks
Stackableは有料のビジュアルエディタ制作ベンダーが手掛けたGutenburgブロックです。こちらのビジネスモデルは無料プラグインから有料プラグインへの導線の確保ですね。
Ultimate Addons for gutenberg
公式テーマで人気の高いAstraの会社が作っているGutenburg無料アドオンです。超多機能なのでとても人気があります。
こちらのビジネスモデルは、有料テーマAstra proへの抱え込みだと思います。Astra Proは機能がそれほど多機能じゃないのに、スーパー高いので個人で買う人はまずいないでしょう。
Gutenberg Blocks and Template Library by Otter
Ultimate Blocks – Gutenberg Blocks Plugin
Editor Blocks for Gutenberg
Atomic Blocks – Gutenberg Blocks Collection
Stackable – Gutenberg Blocks
ビジュアルエディタの優位性は無くなる
ブロックエディタを使うことでブログのような見た目のサイトだけではなく、海外テーマの様なサイトも簡単に作れるようになってきます。そうなると、海外テーマのビジュアルエディタとブロックエディタの機能の差がなくなります。
従来、海外テーマのビジュアルエディタを利用していた人達はそのまま使い続けるかもしれませんが、今後ビジュアルエディタを導入しようか?と思ったときに一番近いところにブロックエディタがいるのですから、ビジュアルエディタを使おうかと思う人は減っていくと思います。
ブロックエディタは、Wordpressに標準搭載されている時点でプラットフォームとなっており、圧倒的に有利なのです。
今後予想される展開
高機能なテーマ専用ブロックを搭載した有料テーマが出てきたり、テーマに依存せず使用できる有料ブロックが出てくることでしょう。それらが、有料のビジュアルエディタや独自のビジュアルエディタのコンペチタになって行くと思います。
このような流れはグーテンベルグがWordpress5.0で搭載されたときに予想されていた話であり、有料のビジュアルエディタや独自のビジュアルエディタを開発している人たちは意外と浸透する速度が速いことに、相当焦っていると思います。おそらく将来的には、ブロックエディタで置き換えられるレベルの機能しか持たないビジュアルエディタは、ブロックエディタに置き換わっていく運命だと思います。
独自進化してしまった有料テーマはいつか死ぬよ?
私が一番ヤバいのでは?と感じているのはTCDテーマです。
TCDは国産では珍しくビジュアルエディタを搭載しています。それが魅力でもありますが、かたやブロックエディタへの対応はガン無視状態です。
これは今は良いですが、ブロックエディタが本気を出してきているので、TCDテーマはそのうちガラパゴス状態になる可能性が高いと思います。
ブロックエディタ非対応は開発技術力の低さを示している
ブロックエディタのブロックを作るには相応のスキルが必要なので、すぐに対応できない会社というのも結構あると思います。そこであきらめてしまうテーマ制作会社も多いのだと思います。
ブロックエディタに積極的に対応しているテーマは技術力が高いわけですから、そのテーマは将来性がありますが、必殺のクラシックエディタを推奨してしまうテーマ(TCDとか)に将来性はないでしょう。
まとめ
WordPressのエディタには、ブログ記事の装飾だけあればよいという人にとっては、クラシックエディタでもブロックエディタでも大差はないです。自分が使いやすい方を使えばよいので、クラシックエディタのまま使い続ける人も多いと思います。
しかし、現時点で有料のビジュアルエディタを利用している人たちは、ブロックエディタの機能が日々進化していることに注目していくべきです。今のうちからブロックエディタを使えるようにしておくことは決して無駄ではないと思います。そうしないと、時代に取り残されていくことになる気がします。